仙台市若林区の診療所  医療法人社団太陽会 仙台在宅支援たいようクリニック 【訪問診療・往診・予防接種】
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院長ブログ


 第117話 いい夫婦の日
投稿:院長

今日は、1122日で「いい夫婦の日」でした。

 

私が今まで訪問してきた家庭で、とても素敵だと思えるご夫婦に数多く出会ってきました。

 

その中でも、とても印象深いご夫婦があります。

 

それは80代の女性Aさんご夫婦です。

 

実は、Aさんのご主人は、もうお亡くなりになっているのですが、ご主人と共に歩んだ長い人生について、Aさんは昨日の出来事のように嬉しそうに、そしてちょっぴり恥ずかしそうに話して下さいます。

 

そして、話に添えられる言葉はいつも「とても優しい人だったのよ」

 

そして今、部屋に置かれたご主人の遺影は、いつも優しくAさんを見守っています。

 

ご主人の遺影の周りには、好きだった果物、お菓子、甘酒が必ず置かれ、Aさんの変わらない愛情が今でもご主人に注がれています。

 

Aさんご夫婦から学んだことがあります。

 

「たとえ伴侶を失ったとしても、いい夫婦というのはちっとも色褪せたりしない」

 

今日、帰宅して妻に聞いてみました。

 

私「今日は何の日だか知っている?」

妻「いい夫婦の日でしょ」

 

えっ、それだけ?(笑)


2019年11月22日(金)

 第116話 どっちか迷ったら・・・
投稿:院長

人は外見では判断がつきにくいことがあります。

 

例えば、赤ちゃんです。

 

最近は、ベビー服の色で性別がわかることも多いのですが、以前は男の子か女の子か見分けがつかないことがありました。

 

こんな時は、まずは、「かわいいですね。女の子ですか?」と聞いておきましょう。

 

最初の「かわいい」を強調しておけば、たとえ男の子だったとしても、聞かれた親は悪い気がしないでしょう。

 

訪問診療では、女性の年齢の見分けがつかないことがあります。

 

私の場合、患者さんの娘さんを、奥さんと間違えて大失敗したことがあります(笑)。

 

この失敗から得た教訓は、「どっちか迷った場合は、年齢が若い方に言っておく」です。

 

まずは、「娘さんですか?」と聞けば、聞かれた相手が奥さんであっても悪い気がしないでしょう。

 

話が変わりますが、今日の診療の合間での話です。

 

ある施設職員のお腹が出ているので、「もしかしておめでた?」と恐る恐る聞いてみたところ、「はい、そうです!」

 

この答えに、思わず「あ〜自腹でなくてよかった!」とこぼしてしまい、私も聞かれた職員も大笑いでした。

 

もちろん、こんな質問ができるのは普段から顔を合わせているからで、面識のない人にするのはやめておいた方がよいでしょう。

 

ともあれ、元気な赤ちゃんが生まれますように!

 

この職員に赤ちゃんが生まれたら・・・「とてもかわいい女の子だね!」と声をかけようかと思っているところです。


2019年11月19日(火)

 第115話 心境の変化
投稿:院長

誰の人生にも、大切な人との別れは必ず訪れます。

 

そして、その悲しみや喪失感からどう向き合い、立ち直り、乗り越えていくのか、人生のテーマの一つかもしれません。

 

前回、「奇跡とも言える父との縁に感謝し、父が大切にしていた心を受け継いでいくことで、この悲しみから立ち直ろうと思います」と記しました。

 

父が亡くなってから1週間が経過し、自分自身の心境の変化について書きたいと思います。

 

亡くなった直後は、喪失感や、もっと何かやってあげられることがあったのではないか?という思いが尽きなかったのですが、その後、私の心境に変化が生じてきました。

 

亡くなる瞬間まで、父らしく精いっぱい生きた

最期は苦しまずに、私たちとお別れの言葉を交わすことができた

残された私たちは、父とのたくさんの思い出を共有することができた

残された私たちは、父の大切にしている心を受け継ぐことができた

父にとって最愛の母が、父のために悔いなく介護をやりきることができた

 

もちろん、全くやり残したことがなかった、悔いがなかったというわけではありません。


しかし、父の死を悲しむのではなく、父の今までの人生を肯定的に考えることで、次第に前を向いて生きていく力が生まれてきています。

 

今回、父との別れを経験し、人にはそれぞれの人生があり、家族があることを強く意識する貴重な機会になりました。

 

この貴重な機会を無駄にしないよう、「その人らしく生きる」とはどんなことなのか、想いを巡らせながら生きていこうと思います。


2019年11月16日(土)

 第114話 死を乗り越える
投稿:院長

117日、最愛の父が亡くなりました。

 

一人になると、涙が溢れてきます。

 

父が元気な頃は、父の存在は当たり前のような感覚でいましたが、どんなに近くて強い絆で結ばれた間柄でもいつかは終わりがきます。

 

当たり前だと思っていた時に、もっとしてあげられることはなかったのか?という思いが尽きません。

 

地球には多くの生物が存在していますが、人として父の子供になり、一緒にいられたのは奇跡的なことです。

 

形あるものは、変化しながらいつかは終わりが来る。しかし、その人の残した心は、次の世代に受け継いでいくことができます。

 

この奇跡とも言える父との縁に感謝し、父が大切にしていた心を受け継いでいくことで、この悲しみを乗り越えようと思います。

 

そして、それが父に対する最大の供養になると信じています。

 

皆さんの周囲にも、その存在が当たり前だと思っている大切な人がいることと思います。

 

だからこそ、もっとしてあげられることはなかったのか?と後悔しないよう、今を大切にしていきたいものです。


2019年11月12日(火)

 第113話 思いを伝える
投稿:院長

人間誰でも、人生の終わりがやってきます。

 

患者さんの死に立ち会うことをお看取りすると言いますが、残された家族にとってよい看取りとは何でしょうか?

 

もちろん、「患者さんの苦痛が少ない」、「亡くなる時に立ち会うことができた」、ということも大切なのですが、家族にとって良い看取りとは、「家族が患者さんに思いを伝えられた」、「患者さんから家族に対して思いを伝えられた」ということが最も重要なのです。

 

今まで 照れてそんなこと言えなかった、という方もいらっしゃると思いますが、今こそ大切な人に思いを伝えましょう!そして、大切な人からのメッセージを受け取りましょう!


2019年11月7日(木)

 第112話 父との約束
投稿:院長

先週の週末、新潟の実家に1泊だけ帰省しました。

 

それは、父との約束を果たすためです。

 

ここ数年、めっきり体力が低下し、今年から特別養護老人ホームに入所していましたが、私が帰省した時に実家に外泊する約束をしていたのです。

 

この日に合わせて、施設では、夕食に食べる嚥下食を用意し、ポータブルトイレを貸して下さいました。

 

介護タクシーに乗って、父にとって半年ぶりの帰宅です。

 

実家では、簡易ベッド、座椅子を使った背もたれ、ベニヤ板で作ったテーブルを用意し、この日に備えました。

 

父が生まれてからずっと過ごした実家は築100年以上。

 

家族で食卓を囲んだ日、一緒に屋根の雪下ろしをした日、酒を酌み交わして饒舌に語った日、母と口げんかした日・・・。

 

実家には、家族の思い出が染み込み、この場所で起こったことが昨日のことのように思い起こされます。

 

今は、自力で起き上がることもできなくなり、眠ってばかりで口数も少なくなってしましましたが、久しぶりの実家に気分がよさそうです。

 

すっかり痩せてしまった体に涙が出そうになりましたが、今までの感謝の気持ちを込めて食事の介助、トイレの介助、清拭、着替えを行いました。

 

深夜、隣で寝ていたところ、ドスンという音がして慌てて目を覚ますと、案の定、柵のない簡易ベッドから転落していました。トイレに起きようとしたようです。

 

しかし、あらかじめ座布団をマット代わりに、三重に敷き詰めていたので、全くケガはありませんでした。

 

父をゆっくりと抱きかかえてベッドに戻すと、小さな声で「どうもな」と言葉を発しました。

 

あと、どれくらい親孝行ができるかわかりませんが、今日、約束を果たせて本当良かったと感じました。

 

翌朝、母が、来年の年賀状を見せてくれました。そこには、父が施設で創作した俳句が添えられていました。

 

来年の正月に、仙台にもこの年賀状が届きますように・・・と願いながら実家を後にしました。

 

今、担当している患者さんには、私の父と年齢が重なる方が大勢いらっしゃいます。

 

ご家族の心の中に、父と過ごした日々が良い思い出として刻まれるよう、それぞれの約束を果たしていきたいと改めて思いました。


2019年11月2日(土)

 第111話 衰える男子 パート2
投稿:院長

前回に引き続き、過去から現在、そして将来、男性に起こりつつある危機について触れたいと思います。

 

人には、姓を決める遺伝子が乗っているX染色体とY染色体があり、これらは姓染色体と呼ばれています。

 

女性の場合、父親と母親の両方からX染色体を引き継ぐので姓染色体の構成はXXとなり、男性の場合、父親からY染色体、母親からX染色体を引き継ぐので姓染色体の構成はXYとなります。

 

2002年に、Y染色体は退化の途中にあり、やがて滅亡してしまうかもしれないという報告がなされました。

 

太古の昔、X染色体、Y染色体とも、それぞれが持っている遺伝子の数は同じでしたが、その後、Y染色体の遺伝子は減少の一途をたどり、今やX染色体が持つ遺伝子の数1098に対してY染色体は78しかなく、実際、見た目もX染色体に比べると小さく弱々しい感じです。

 

これは、Y染色体は子供に直接受け継がれるため、突然変異やコピーミスがあっても修復が難しく、この結果、どんどん劣化し、500600万年後にはY染色体は消滅するかもしれないと予測されているのです(※)。

 

ちょっと衝撃的ですね。

 

これが本当だとしたら、将来、精子バンクに保存された精子を使って、数万年後の女性が妊娠するという「超歳の差カップル」が誕生するなどということもありうるのかもしれません。

 

しかし、精子バンクに保存されていた精子が底をついてしまったら・・・。

 

以前、「Yの悲劇」という長編推理小説が流行しましたが、こんなコワイ話にならないよう、Y染色体にはいつまでもワイワイと元気に生き残ってほしいものです。

 

(※)Y染色体は安定しているという学説があったり、Y染色体の遺伝子は他の染色体に移動して男子は存続するという学説があったり、今とは全く違う生殖を行う新人類が現れたりするという学説があったり、現在も論争が続いています。



2019年10月29日(火)

 第110話 衰える男子 パート1
投稿:院長

しつこいようですが、今日も人類滅亡につながるかもしれないシナリオを書きます。

 

それは、精子の劣化による生殖能力の低下です。

 

昔は不妊症の原因が女性にあるとされ、子供を産めない女性への風当たりが強かったのですが、不妊症の半分は男性側に原因があります。

 

この40年の間に、男子の精子数が半分以下になったことが2017年に報告され、男性の持つ精子の数は近年減少の一途をたどっているのです。

 

その上、運動できない精子や、奇形を持った精子が増え、受精できない精子を持つ男性が増加しています。

 

その原因ははっきりと解明されていませんが、肥満、飲酒、喫煙、ストレス、睡眠不足などのライフスタイルの変化や、環境ホルモンと言われるプラスチックなどの化学物質が体内のホルモンバランスに影響を与えているのではないかと言われています。

 

その結果、デンマークでは、自然妊娠の数が低下し、人工授精などによって出生率を維持しているそうです。

 

しかし、生殖技術の発達は、精子の競争力をさらに低下させ、さらに精子の劣化につながる可能性も秘めています。

 

日本では、晩婚や未婚が進んで出生率も低下し、今や人口減少時代に突入していますが、今後は子供が欲しい時に妊娠できないケースが増え、「産まないのではなく、産みたくても産めない時代」が到来しつつあります。

 

恋愛に積極的になれない受け身の男子を「草食系男子」などと呼んだりしますが、今後は「外見や態度は肉食系だけど精子は草食系」という男子も増えてくることでしょう。

 

今、「生殖系男子」を維持していくにはどうしたらよいか真剣に考える時が来ています。

 

※今日、宮城県でも大雨の警報が出されています。皆さん、万全の態勢でお過ごしください。


2019年10月25日(金)

 第109話 虫の息
投稿:院長

前回は、人類の滅亡などという物騒なことを書きましたが、今日も、地球で観測されている生態系の乱れの一例について書きたいと思います。

 

それは昆虫の減少です。

 

今、昆虫は毎年2.5%ずつ減少していることが指摘されており、研究者の間では、100年後に昆虫は絶滅するのではないかと懸念が広がっています。

 

その原因として挙げられているものは、大規模農業による農薬の散布、殺虫剤の使用、都市開発、森林破壊、気候変動による生息地域の減少です。

 

「えっ、昆虫?害虫がいなくなるのは好ましいことじゃん!」

 

などと思われるかもしれませんが、昆虫は、鳥、魚、哺乳類にとって重要な食糧となっており、さらに、地球上の80%の植物は昆虫によって花粉が運ばれ、昆虫はその受粉に重要な役割を果たしているのです。

 

また、ある昆虫は、土壌を健全に保ち、栄養素をリサイクルし、害虫を駆除するなど、人間にとって大きな役割を果たしてくれています。

 

この生態系の維持に重要な役割を担っている昆虫が減少すると、人類の生存にとって必要不可欠な食糧や木材、繊維の生産を脅かすことにつながるのです。

 

まず、私達ができることは、無秩序な農薬や殺虫剤の使用を控え、緑を排除した無計画な都市開発をやめ、小さな虫にとっても優しい自然環境を作っていくことです。

 

私が子供の頃は、草むらにはトノサマバッタが跳ね回り、池の周辺にはオニヤンマ、ギンヤンマが飛び交い、木々からはニイニイゼミやヒグラシの大合唱が聞こえ、花の周辺にはアゲハチョウが舞い、夜の小川にはホタルが幻想的な世界を作り、堆肥の中にはカブトムシの幼虫が所狭しと住み着いていたものですが、こんな昆虫達の世界が、もはや再現不可能な単なる懐かしい思い出になってほしくありません。

 

地球上に、人間だけが繁栄する“虫のいい世界”なんてあり得ないのです。

 

自分達の利益だけを考え、自然破壊に歯止めをかけようとしない悪い虫が、このまま人間に取り付いてしまわないように祈るばかりです。


2019年10月21日(月)

 第108話 人類の滅亡
投稿:院長

今回は、前回の台風の話題にも関連して、かなり衝撃的な表題としましたが、個人的には気候変動が原因で人類の滅亡がありうるのではないかと本気で考えています。

 

気候変動の原因は地球温暖化。

 

そして、地球温暖化の原因となるのは、二酸化炭素などの温室効果ガスの排泄です。

 

地球温暖化が進むと・・・

 

1)生態系のバランスが崩れて食糧が不足する。

2)氷河が溶け出し、海面が上昇した結果、沿岸部の一部が水没し、高潮や洪水の影響を受けやすくなる。

3)相次ぐ異常気象、山火事の発生、台風の発生による被害が繰り返し起こる。

 

などの問題が深刻化すると言われています。

 

こう考えると、毎年のように起きる台風の被害も、天災ではなく人災かもしれません。

 

現在、地球の平均気温は、産業革命前から1.1℃上昇し、このペースでいくと2030年には1.5℃に達するとされ、ある有名な科学者は、1.5℃を越えると、もはや後戻りできない変化が始まると強く警告しています。

 

ということは、人類の未来が、あと10年足らずで決してしまう可能性があるのです!

 

2020年から、気温上昇を1.5℃以内に抑えることを目標としたパリ協定が発動される予定となっており、参加各国は、それぞれが掲げた数値目標を達成することが求められています。


そして、パリ協定に参加する77か国が、2050年までに温室効果ガスの排泄をゼロにすると約束しています。

 

日本は、2050年までに温室効果ガスの排泄を8割削減することを目標に掲げていますが、いまだに石炭火力に依存する割合が高く、風力や太陽光などの再生可能エネルギーの総電源に占める割合は16%と先進国の中でも低く、取り組みが不十分と指摘されています。

 

温室効果ガスの排泄は、企業活動がその7割を占めています。

 

近年、企業の社会的貢献(CSRCorporate Social Responsibility)という言葉が注目されています。

 

それは、企業は自社の利益を追求するだけでなく、消費者、地域社会、環境に配慮した企業活動を行うべきとする経営理念です。

 

私達には、生活者として暮らしの中で省エネを常に考えること、消費者として企業がCSRにしっかり取り組んでいるか厳しく監視すること、経営者・労働者としてCSRに積極的に関わっていくことが求められています。

 

かつて、食物連鎖の頂点として1億年以上も繁栄した恐竜ですが、そのほとんどが絶滅し、気候変動がその大きな要因とされています。

 

恐竜に起きたことが人間で起きないとは言い切れません。

 

私達には、CSRを超えて、次の世代、未来の人類に配慮した活動が求められています。


2019年10月17日(木)

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