仙台市若林区の診療所  医療法人社団太陽会 仙台在宅支援たいようクリニック 【訪問診療・往診・予防接種】
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院長ブログ



 第30話 若手とベテラン


投稿:院長

チームスポーツでは、監督が若手とベテランのどちらを使うのか、それぞれの年代をいかに融合させるのか、ということがいつも話題になります。

 

一方、訪問診療における薬剤選択はどうかというと、若手やルーキー(いわゆる新薬)を起用することは限りなく少ないといえるでしょう。

 

その理由として、新薬はいくつかの臨床試験を経て市場に出てきますが、それでも副作用のために発売が中止になったり、服用方法が見直されるケースもあり、発売されてからの動向をじっくり見極める必要があるからです。

 

その上、高齢者では生理機能が低下し、他の年代の人達よりも副作用の被害を受けやすく、新薬に適している年齢層とは言えないのです。

 

したがって、今まで数多くの患者さんに使われ、高齢者でも実績のある薬剤を選択することは、訪問診療を行う上で大切なことです。

 

ある新薬「監督、どうして私を使ってくれないのですか?」

 

監督の私「私はね、今まで長年チームのために貢献してくれたベテランを起用することにしているんだよ。でも、ベテランでもスタメンは保証されていない」

 

新薬「えっ、どうしてですか?」

 

監督の私「それは、ベテランでも人数が多くなると不協和音(相互作用)が出たりすることもあるから、少数精鋭が好ましいんだ。日本では、野球(9人)、サッカー(11人)、ラグビー(15人)の試合ができてしまうくらいの選手を使っているケースもあるんだけど、いかに少数精鋭にするのかいつも頭を悩ませているんだ」

 

新薬「どれくらいの人数が好ましいんですか?」

 

監督の私「そうだな、多くてもせいぜいカーリング(4人)だな。けして派手なパフォーマンスはいらない。君には実績を積んで、いつか試合に出たら他の選手と協力して確実にプレーしてほしい」

 

新薬「わかりました」

 

監督の私「わかりましたじゃなくて、そだねーと言いなさい!」

 

新薬「あっ、失礼しました。そだねー」




2019年2月5日(火)


 第29話 古代から学ぶ


投稿:院長

27話で、女性の視点からみた夫のあり方を書きましたが、男女の気持ちのすれ違いはどうして起きるのでしょうか?

 

結婚して数年経つと、出会った時のドキドキ感はなくなり、恋愛や子孫を残すためのパートナーから、人生を一緒に歩むパートナーに変化してきます。夫婦関係はここからが大事。

 

古代、男性は狩猟に出かけ、獲物を捕獲したり、天敵から身を守るために、刻々と変化する状況に応じて、どう対応するのか求められていました。

 

男性同士の会話は、必然的に必要最小限かつ問題解決型の内容になります。

 

一方、女性は、他の女性達と協力しながら育児や家事を担い、共同生活を支え合っていました。

 

女性同士の会話は、日常の些細な出来事や自分の気持ちなど多岐にわたり、問題を解決することは優先されません。

 

この違いはショッピングにも表れていて、男性は目的の商品のある場所にまっすぐに向かって効率よく買おうとするのに対し(まさに狩猟!)、女性はいろいろな商品を眺めながら時間をかけてゆっくりと店内を回って買おうとします。男性は結果重視、女性はプロセス重視というわけです。

 

ということで、夫は妻と会話する時、この違いを認識して、問題を解決しようとするのではなく、共感を持って聞き役に徹する姿勢が大切です。

 

男女の脳の違いが、狩猟時代の男女の役割から来ているなんてとても面白いですね。

 

最近、職場のランチで、女性職員がワイワイと楽しそうに食事をしている風景をみると、狩猟時代の部族の女性が、共同生活をしている姿をイメージしてしまうんだよなぁ・・・。

 

男性の皆さん、仕事に励むのもいいですが、妻のハートもがっちり“捕獲”しましょうね。




2019年2月2日(土)


 第28話 音読のススメ


投稿:院長

歳をとると記憶力が低下してきます。

 

小学校の頃は流行の歌謡曲をスラスラ覚えたのに、今では聞き慣れたメロディーが流れてきても歌詞だけはなかなか覚えられません。

 

先日、学問の神様と言われた菅原道真が、なぜ学業優秀だったのか検証する番組がありました。

 

そこでは、幼少の頃から英才教育を受けたのはもちろん、当時、漢文で書かれた書物を繰り返し音読していたことがその理由として挙げられていました。

 

脳科学的にも、音読は脳の感覚を司る部分と、運動を司る部分の両方を活性化し、記憶力がより高まるとされています。

 

小学校では、普通に行っている合唱や音読。

 

しかし、年齢を重ねると、恥ずかしさや、周囲への配慮などから黙読が一般的になってきて、いつの間にか音読から遠ざかってしまうのですね。

 

えっ、やっぱり恥ずかしくて音読できない?


そんな方は、今放送されているNHKの朝ドラ「まんぷく」の主題歌を、まず声に出して歌ってみましょう!

 

恥だって一緒に あなたとならトゥラッタッタ♪

照れだってなんだって あなたとならトゥラッタッタ♪




2019年2月1日(金)


 第27話 生まれ変わったら・・・


投稿:院長

日本では、夫婦の3組に1組は離婚しているそうですが、離婚しなかった夫婦でも、長い関係の中で、パートナーに対していろいろな思いを持ちながら生活していると思います。

 

在宅医療では、夫を介護する妻から、夫に対する様々な評価が聞かれますが、けしてポジティブな言葉だけではありません。

 

酒とギャンブルでさんざん苦労させられたのね・・・。

言葉がきつくていつも泣かされていたのよ・・・。

今も召使のように使われて本当に大変なの・・・。

 

夫に対して複雑な思いを持ちながらも、夫婦としての関係を全うしようと懸命に介護を続ける女性には頭が下がる思いです。

 

ある女性が語っていた言葉が印象に残っています。

 

「夫には、生まれ変わっても一緒になろうと言われたけど、さんざん苦労をかけさせられたから、生まれ変わったら別な人生を歩みたいと思っているのよ」

 

長い介護がようやく終わった時に発せられた重みのある言葉です。

 

本当の愛情とは、相手を束縛したり、考えや生き方を一方的に押し付けたりすることではなく、相手に対して幸せになってほしいという気持ちから生まれるのではないかと思います。


男性の皆さん、自分に介護が必要になった時、「この人は家族のためにたくさん愛情を注いでくれたから、今度は私がこの人にお返しする番ね」と妻に言ってもらえるような夫になりませんか?

 

あっ、生まれ変わっても一緒になるかどうかはお互いの話し合いで・・・。




2019年1月30日(水)


 第26話  どちらを選びますか?


投稿:院長

勉強、教育、スポーツ、仕事など場面では、短所を克服するのか、長所を伸ばすのか、一体どちらの選択をするのか話題になります(まぁ、どちらもできるのならそれに越したことはありませんが)。

 

治療でも、異常を矯正するのか、正常な部分をさらに伸ばしていくのかという二つの選択肢がありますが、私自身は、若い患者さんに対しては前者の割合が大きくなるし、高齢の患者さんほど、後者の割合が多くなると考えています。

 

その理由として、高齢者ほど一つの問題を矯正しようとすると、正常だった他の部分に悪影響が出やすくなりますし、人生の後半に差し掛かって、欠点を矯正するばかりの治療では前向きになれないと思うからです。

 

さらに、ある研究では、弱点を克服するよりも強みを生かした方が人生に対して肯定的になり、幸福度が上がるという調査結果も出ています。


最近では、コメディアンの渡辺直美さんが、自分のふくよかさを前面に出して活躍していますし、CHAIという女性ロックバンドが、コンプレックスがあってもそれを長所と捉える楽曲を発表し、「ありのままの自分を好きになる」という新たな発想が共感を呼んでいます。

 

これからの時代は、「短所を矯正し克服する」、「長所を伸ばす」という今までの発想に加えて、「短所を長所と考える」という第3の発想が重要だと考えています。

 

忘れっぽくなった → 自分のことをきちんと自覚できる

神経質だ → 細かいところまで気が付く

頑固だ → 自分の意思をしっかりと持ちぶれない

老けてきた → 年齢を重ねて経験がある

 

こんな風に考えられたら、ちょっと気持ちが楽になりませんか?


上司「君たちには怒ってばかりだが、これからはそんな自分を“敏感で行動力がある”とポジティブに考えることにするよ!」

 

部下「ええ〜そんな〜」

 

こんな発想転換はほどほどに・・・・。




2019年1月27日(日)


 第25話 あなたを大事に思っています


投稿:院長

在宅緩和治療で数多くのがん患者さんに関わってきましたが、私の身近にいる女性で最も発症してほしくないがん・・・・それは乳がんです。

 

それは、乳がんの罹患率のピークが40歳台後半、平均死亡年齢が約55歳という数値が示す通り、母として、妻として、キャリアウーマンとして、まだまだ活躍が期待される女性に発症し、発見が遅れると、時には10年以上の長い期間にわたり、徐々に身体のあちらこちらに転移して体を蝕んで行き、その心理的、身体的、経済的な負担たるや、筆舌に尽くしがたいものだからです。

 

そして、それを支える家族の苦悩も大変なものです。

 

乳がんは、日本人女性の11人に1人がその生涯に患うとされ、今も患者数は増加の一途をたどっていますが、検診(マンモグラフィー)の有効性が証明されているがんの一つでもあります。

 

しかし、残念ながら乳がん検診の受診率は半数に至りません。

 

その理由は、自分は大丈夫、忙しい、発見されるのが怖い、検査がうっとうしい・・・など様々だと思いますが、早期発見できた場合の負担と、発見が遅れた場合の負担はまさに天と地の差。


そこで私は、夫や身近にいる男性の後押しがとても大切だと思っています。

 

「乳がん検診、受けて来てみろよ」

 

普段はなかなか優しい言葉を掛けてあげられないという男性の皆さん、妻や身近にいる女性に向かって「あなたを大事に思っています」というさりげないメッセージを送ってみませんか?




2019年1月24日(木)


 第24話 インフルエンザを予防しよう!


投稿:院長

予想通りと言いますか、インフルエンザが流行しています。ワクチンは接種した株と流行株が一致していれば70%以上の予防効果が得られますが、一致していなければ予防効果は050%と悲惨な結果になり、予防接種を鵜呑みにしてはいけません。

 

インフルエンザは感染力が強く、予防対策がとても重要です。そこで、身近にできる予防方法をまとめてみました。

 

室温を22℃・湿度を50%に保つ

古い研究なのですが、この環境の中ではインフルエンザウイルスがほぼ不活化してしまうそうです。また、加湿することで気道の乾燥を抑え、繊毛の動きを促すことができます。

 

)マスクと手洗いをする

マスクは通常のフェイスマスクでも良いようです。ただし、手洗いを一緒にやることが重要。マスク自体は飛沫感染の予防効果は低いのですが、気道内の湿度を保つ効果が期待できますし、手洗いと一緒に行えば、接触感染の予防につながります。

 

3手指をアルコール消毒する

70%以上の消毒用アルコールは、インフルエンザウイルスを破壊する効果があり、手洗いと同様に接触感染予防になります。


緑茶を飲む

緑茶を135杯飲むとインフルエンザの発症率が半数近くになったという研究がありますが、こまめに飲むことが重要です。緑茶に含まれるカテキンとテアニンに予防効果があるそうですが、静岡のある小学校では、水道の蛇口からお茶が出てくるというからすごいものです。ちなみに、煎茶・番茶・玉露などは、どれも高濃度のカテキンを含有しています。

 

腸内環境を整える

最近話題の腸内フローラです。ある種の乳酸菌は、免疫細胞を活性化したり、インフルエンザに対する直接作用があり、マウスの実験でも確かめられています。

 

7時間以上の睡眠をとる

ある研究では、7時間以上睡眠をとっている人に比べて、睡眠時間が6時間未満だと風邪になる確率が4.2倍、5時間未満になると4.5倍にもなったそうです。インフルエンザの予防にも十分な睡眠が必要です。

 

人混みを避ける

お正月明けに学校が始まると途端にインフルエンザが流行するのですが、いかに人の交流を介して感染が広がるのかよくわかります。ちなみに、小学生の私の次男は、インフルエンザに罹って学校を休むんだと言って、風呂上がりに裸のまま過ごしていますが(どこで、この“民間逆療法”を覚えたのか不思議なんですが・・・)、希望を叶えるためには、まずは真面目に学校に行くことが大切だぞ〜。


果たして次男の目的は達せられるのでしょうか?

 

皆さんも、どうぞご自愛下さい。





2019年1月23日(水)


 第23話 添い寝の相手は?


投稿:院長

ある施設に入所しているおばあさんは、退院したばかりで、元気がなく食欲もありません。

 

そこで、施設スタッフの計らいで、このおばあさんが大好きなある人物が添い寝をしてくれることになりました(写真)。

 

このおばあさんは、みるみる元気を取り戻し、見事に食欲も回復したのですが、夜は興奮して(?)眠れなかったのだとか。

 

これは、ある施設に飾ってあった羽生結弦選手の実物大の写真を、この患者さんのベッドの脇に移動し横向きに置いたものです。

 

職員の粋な演出に拍手喝采。もちろん技の出来栄え点と演技構成点は満点。私の心の中では、たくさんのぬいぐるみのプーさんがベッドの中に投げ入れられたのでした。

 

ところで羽生選手・・・大会本番では横転せずに、素晴らしい演技を期待しています。




2019年1月21日(月)


 第22話 あなたに同意します!


投稿:院長

認知症を持つ高齢者の介護をしているご家族や施設職員から、「最近、怒りっぽくなったのですがどうしたらよいですか?」という相談を受けることがあります。

 

そんな時、相手の言っていることを否定せずに、肯定したり、共感する態度を示してほしいとアドバイスしています。

 

そんな時に使えるのが、共感言葉の『さしすせそ』です。

「さ」 さすがですね    尊敬の気持ちを示す

「し」 知りませんでした  関心の気持ちを示す

「す」 すごいですね 素敵ですね  感心の気持ちを示す

「せ」 せっかく〇〇したのに残念でしたね 同情の気持ちを示す

「そ」 そうですね そのとおりですね  同意の気持ちを示す

 

この言葉を場面や状況に応じて使い分けるのです。

 

2018年の流行語大賞と言えば、冬季オリンピックのカーリング女子チームが使った「そだねー」ですが、この言葉もまさしく共感言葉で、方言の親しみやすさもあって、多くの人々の共感を得ることが出来たのではないかと思います。

 

そして、この「そだねー」を「そ」の言葉に追加して、医療や介護の世界でも広まってほしいと秘かに考えています。

 

この考え方に共感する方は、是非「そだねー」とつぶやいてほしいなぁ。

 

ところで、「せ」は何て言葉だっけ?

 

せっかく覚えたのに、忘れてしまい残念でした・・・。



2019年1月18日(金)


 第21話 仕切り直し


投稿:院長

稀勢の里が引退するという報道がありました。

 

久しぶりの日本人出身の横綱として、患者さんの中でも最も人気のある力士でもありました。

 

私個人は、今まさに若くて勢いのあるイケイケの力士よりも、どうしても年齢やケガと闘って奮闘している力士を応援してしまいますが、その代表が稀勢の里でした。

 

横綱は力士の誰もが目指す地位ですが、横綱になることよりも、横綱になって背負うものは大きく、そこからがとても大変なのだということがよくわかりました。

 

今考えると、横綱という地位でなければ、連続休場の原因となったケガを悪化させてまで出場しなかったと思いますし、まだまだ現役でいられたのではないかと思うと残念な気がします。

 

日本人は何かと結果を急ぐ傾向があり、若い時からいい学校に合格する、いい会社に入るなどという目標を設定しがちですが、本来は、学校に入ったらどんなことを学ぶのか、就職したらどんな仕事をするのか、ということが目標であるべきで、もっと長い視野に立って目標を設定したり、周囲も温かくそれを見守る“懐の深さ”が必要です。

 

なにはともあれ、稀勢の里にはまだまだ長い第二の人生が待っていますし、これからは良き親方として“仕切り直し”をしてほしいと思います。

 

ところで、個人的に応援する力士について、私も仕切り直しが必要ですが、私が応援する力士は、いつも成績不振で土俵際に追い込まれることが多く、あなたには応援してもらいたくないと言われそうです。




2019年1月17日(木)

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