仙台市若林区の診療所  医療法人社団太陽会 仙台在宅支援たいようクリニック 【訪問診療・往診・予防接種】
ホーム > 第35話 言葉を伝える


 第35話 言葉を伝える
投稿:院長

先日、競泳の池江璃花子選手が白血病を公表し、競泳選手としてはもちろん、彼女の人間性から国内外から様々な励ましが届いているそうです。

 

私が子供の頃、「赤い疑惑」というドラマの中で、山口百恵さんが白血病を患いながらも医師を目指すヒロイン、三浦友和さんが彼女を支えるフィアンセという役柄で共演し、子供ながらに固唾をのんでテレビを見ていた記憶があります。

 

当時、白血病は不治の病とされ、恋人同士の固い絆で様々な困難を乗り越えながらも、番組は悲しい結末に向かって進んでいきます。


しかし、医学の進歩で、今や白血病は完治できる病気になってきており、池江選手には希望を失わず、焦らずに治療を受けてほしいと思います。

 

今回の池江選手のように、身近な人、よく知っている人が困難に直面した時、すぐに掛ける言葉が出てこないということも少なくありません。

 

そんな場合は、率直に「どんな言葉を掛けたらよいのか、自分にはうまく言葉が見つからないのですが・・・あたなには・・・ほしい」と伝えたとしても、あなたのことを思っていますというメッセージはけして色あせることはありません。

 

一方、池江選手の場合、選手である前に一人の人間として健康な体を取り戻すことが最優先されますので、今の時点で「元気になって東京オリンピックに出てほしい」と伝えるのは必ずしも適切ではないかもしれません。

 

しかし、池江選手は幼い時から水泳に情熱を注ぎ、競泳選手であることを自分の最大の誇りにしていたはずなので、アスリートとしての池江選手に触れることはむしろ自然です。

 

さらに、アスリートは「自分を支えてくれる方々や応援してくれる方々への感謝」を盛んに口にし、感謝の気持ちを競技へのエネルギーにしているので、「自分はあなたと応援しています」というメッセージをしっかり伝えたいものです。


「今までアスリートとして水泳に注いできたエネルギーを、しばらく治療に向けてほしい。自分のために、家族のために、応援する人のためにこの試練を乗り越えてほしい。今まで辛い練習にも立ち向かって喜びや感動に変えてきたあなたを心から応援しています」

 

これは、一人のファンとして私なら池江選手にどんな言葉を伝えるのだろうか・・・と考えた末にたどり着いた言葉です。

 

「乗り越える」・・・この言葉には、乗り越えた先に、さらに成長した自分が待っているという意味が込められ、「頑張る」「元気になる」という言葉では言い尽くせない深い意味がそこにあり、私が好きな言葉の一つです。



2019年2月16日(土)

<< 第34話 バレンタインチョコレートの味
2019.2.13
第36話 2つの幸せ >>
2019.2.19



はじめのページに戻る



医療法人社団太陽会 仙台在宅支援たいようクリニック
〒984-0037 宮城県仙台市若林区蒲町30-3
022-355-2533

Copyright (c) Sendai Home-care Support Clinic All Rights Reserved.