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 第192話 人生相談パート5
投稿:院長

192話 人生相談パート5

スポーツ解説でお馴染みの増田明美さんに寄せられた人生相談と、増田さんの回答を参考にするシリーズ5回目になります。

 

人生相談のコーナーには、女性からの相談がとても多いのですが、その理由として女性には、「とにかく自分の気持ちを聞いてほしい」、「解決できなくても共感してくれる人がほしい」と考える人が多いためだと思います。増田明美さんは絶対に共感してくれる、そう期待して相談してくるのでしょうね。

 

一方の男性は「自分の弱みを他人に話すなんて恥ずかしい」、「自分のことは自分で解決するものだ」と考える人が多いと思います。

 

そんな中、おそらく勇気を振り絞って投稿してきたであろう男性からの「引きこもりを抜け出したい」という相談を取り上げたいと思います(以下、mixiの増田明美の人生相談から抜粋)。

 

相談内容
 30代男性。実家で親と暮らしています。現在、無職で引きこもりです。
 高校では成績も良く、部活もやって充実していました。でも、大学受験の頃から、自分が何をやりたいのかわからなくなりました。取りあえず大学に進みましたが、興味が持てずに中退。以来、短期のアルバイトを数回やった以外は、8年近く引きこもり生活です。
 引きこもりを脱するために仕事を探していますが、興味ある仕事を見つけても、それを自分ができるか、職場の人とうまくやっていけるかなど、不安になります。何かやろうとしても、まずできなかった時のことを考えてしまい、無能だと思われるのが怖くて結局何もしないということが幾度もあります。度胸がなく、マイナス思考で優柔不断なのです。
 こうした不安を克服して社会復帰を目指すのにはどうしたらよいでしょうか。この年になって、さすがに今のままではダメだと焦っています。(東京・O男)

増田さんの回答
 自分のことをよく見つめていらっしゃる相談文から、あなたは「取りあえず」という曖昧なことが嫌いな性格なのだなと感じました。何でも完璧にやろうとする真面目な方で優秀なのです。だから無能だと思われることが怖く、恥をかきたくない。その気持ちがあなたに何かに挑戦させることを止めてしまっているようです。
 きっと親御さんは優しい方で、静かにあなたを見守っているのでしょう。自分でも気づいているように、殻を破らなければいけませんね。そのためには失敗を恐れない心のトレーニングが大切です。人は自分のことで精いっぱい。他人の失敗には興味がありませんよ。成功、失敗よりも、努力を評価するものです。
 ボランティアでも小さな仕事でも、何でもいいので人に喜ばれることをしてみましょう。そうすると心にプラスのパワーが生まれますから、考え方が前向きになります。そして、たとえ恥をかいてもそれは成長のもと。
 若い頃私はラジオ番組で「結納」を「ケツノウ」と読み大笑いされ、すごく落ち込みました。でも、その時新聞の川柳欄で出会った「生きている証拠に今日も恥をかき」に励まされ、今も失敗する度にこの言葉を思い出します。間もなく新年。ぴょんっと一歩を。

 

何をするのか与えられている高校までの環境では、与えられた課題を一生懸命に行っていればよかったのですが、大学生から社会人になると自分の責任で選択し、課題を見つけ解決しなくてはならない機会が増え、それに戸惑ったまま年月を重ねてしまったということなのでしょう。

 

自分の進路は他人から示されるのではなく、自分で考えて決めなくてはならない。しかし、増田さんの言うように、成績が優秀だったために失敗ができない、という気持ちが強すぎて踏み出せなくなってしまったのでしょうね。

 

でも、引きこもりの生活の中で自分の弱さを見つめ直し、きっと謙虚さを身に着けていることでしょう。謙虚な人ほど信頼できるものです。

 

こんな場合、その謙虚さをベースにして、他の人の役に立っていることが実感できるようなきっかけが必要です。

 

私がお勧めするのは、まずは家族の中の人間関係を見つめ直し、自分に何ができるのか考えてみることです。両親や兄弟姉妹に代わって家族や親族としての役割を果たし、まずは身内同士で感謝の言葉を交換してみましょう。

 

次に、老人施設でのボランティアをお勧めします。お年寄りの話し相手、レクレーションの相手や企画、掃除、配膳の手伝い、園芸・・・なんでもよいので、取り組んでみましょう。心優しいお年寄りはきっとこの男性を受け入れ、出会いを喜び、感謝の心を伝えてくれるでしょう。

 

体が不自由になっても心穏やかに、おおらかに、そして逞しく生きるお年寄りから生きる力をもらうことでしょう!

 

と、今日は日頃から感じている「お年寄りに秘められたとてつもないパワー」を強調して終わりにしたいと思います。



2020年10月12日(月)

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